■基礎工事


■平成18年7月20日■ 

雨が続き、着工が遅れていたが、やっと工事着手となった。     

 

建物の位置、敷地地盤面(GL)を書き出し、基礎の高さを明示する。        

最終的に地盤面は、写真に写っているコンクリートブロックの横目地(下から2本目)当たりになる。

 

明示する方法は、杭を打ち、その杭に貫板を正確に水平に打ちつける。
これを遣方(やりかた)と言う。

 

この水平に打った貫の上側から、少し下がった所(一般的に15cm~20cm下がった所)が、基礎の上部(上端:「うわば」と言う)になるのだが、
今回の基礎は、基礎高さが一定で無い。
場所に依って、高さが違う。

敷地地盤面(GL)も、場所によって高さが違う。
ちょっと複雑な基礎だ・・・。

予め、その高さを記入した定規を、工務店は作って来た。
定規のマーキングを見ても、結構複雑?          

 

その基礎の図面抜粋。
大まかに、この3種類の形状の基礎になる。

地盤面(GL)は、敷地の部分ごとに、変わる部分がある。

・・・と言う事で、基礎は、低い部分から造りはじめ、そこが出来たら、高い部分を作ると言う、2段階の工事になる。

 

 

貫板を施工中に雨!
私は、車の中に避難?するが、現場仕事は続行中・・・。     

 

この段階で、水道屋さん登場。(左)

普通は、出番はもう少し後だが、敷地が狭いため、建物の周囲部分の切り回しは、基礎工事に先だって行う。
(後からでは、施工不能)

 

貫板に基礎の位置をマーキングして行く。           

 

遣方(やりかた)が終わらないうちに、根切り開始・・・。
なんとも、順番がめちゃくちゃな現場です。

しかし、そうしないと、工事がスムースに進まないのです。  


■平成18年7月22日■ 

 

既に、ベースコンクリートは打設済みで、立ち上がりの型枠を設置した。

これが第一段階。

 

設備配管(排水管)も、一部分が配管済み。

 

丁度、この部分が車庫になる部分。           (小さいお家ですが、車庫があります。)

この立ち上がり部分に。コンクリート打設が終われば、一般部分のべた基礎(第二段階)に着手の予定・・・。

 

これは、お隣の現場の様子。
標準的な工法の基礎工事(べた基礎)です。
丁度、工程的には、同じ部分ですが、基礎の形状の違いが良く分かると思います。


■平成18年7月26日■ 

 

車庫部分の基礎(立ち上がり部分)の型枠も外れて、第二段階を施工中。

 

車庫部分から、一般基礎部分(居室側)を見る・・・・。    

 

 

一般部分のべた基礎の下地となる部分。           

 

 

コンクリート止めと、基礎立ち上がり部分を兼用して、型枠を先に立ててしまう。

ちなみに、お隣の現場は、べた基礎部分の配筋が終了していた。
驚いたことに、鉄筋はダブル配筋、スラブ厚30cmだ!
これは、3〜4階のビルの基礎より、丈夫そう。
埋め戻し土の軟弱地盤への配慮のように思われるが、木造で此処まで造る意味は有るのだろうか?
むしろ建物の総重量の増加が気になる。
この基礎の自重だけで、720kg/m2に達してしまう!(10cm厚当たり240kg/m2)
一般的な木造住宅の総重量(2階建て瓦葺き)は、約900kg/m2だから、この基礎の重量は半端でない。
基礎スラブは15cm程度とし、リブ付き(地中梁)にして、剛性の向上と重量軽減がベストと思われる。

 


■平成18年7月27日■ 

 

べた基礎の配筋中・・・・・・。             

 

 

一般木造住宅では、この程度で十分でしょう。        

   

 

 

この部分の四角は、掘り炬燵(こたつ)になる部分。   
左側の細長い部分は、床下収納庫部分になります。     


■平成18年7月28日■ 

 

べた基礎床盤(スラブ)のコンクリート打設終了。     
引き続き、立ち上がり基礎部分の施工中。
(もう、既にコンクリート打設済み、は、早い・・・!)

 

アンカーボルトの位置、微調整中・・・。         

その後、枠を外したら、基礎の上側をモルタルで平らに均す作業を行う。

その後は、8月4日の上棟を待つばかりです。       

 


■平成18年7月31日■ 

 

基礎も、ほぼ完成。
基礎の上側をモルタルで平らに均す作業に入る。     
(天端ならし)てんばならし、と言う。

基礎に精密な水平線を引き、それに習って、定規となる板を固定して行く。
この方法が、従来から行われて居る方法だが、
最近は、どろどろに溶かした、専用のモルタルを型枠を外す前に流し込み、
液面が自然に水平になる性質を利用して、均す方法が主流だ。     

ただ、この方法は、部分的には正確に水平になるが、
やり方によっては、全体的に水平ならないのでは?と疑問が残る工法だと思います。

丁寧に定規となる枠を取付中・・・・・。         

 

モルタル調合中・・・・・。                
      

 

綺麗にモルタルで均してゆく・・・・・。         

これで、定規を外せば、一応、基礎の完成です。


■平成18年8月1日■ 

 

天端ならし、完了・・・・・。             

 


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