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本の紹介 投稿者:
ダイ 投稿日:2011/04/15(Fri) 11:45 No.4486 |
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沼田まほかる著 『ユリゴコロ』
新聞の新刊紹介でとても気になったので、探してました。
ジャンルは恋愛ミステリー。
この作者、50歳からのデビューだそうで、異色なストーリーで 最近、一部で話題なそうな。
確かに、作品は妙に気持ち悪い。
主人公は長男。忘年会を開催すると言う名目で、家族に彼女を紹介 するところから始まります。 その数ヵ月後から不幸が始まります。
まず、彼女が失踪。父親がガン告知。余命わずかと診断されます。 そんな折、母親が交通事故死。
父親が出かけているときに実家に戻った主人公は、父親の部屋の押入が わずかに開いており、妙に気になって失礼ながら開ける事になります。
ダンボールの中に母親のもので無いハンドバッグを発見し、中を 開けると母親の名前が記載された封書があり、その中には黒髪が 入っている。 まるで遺髪のようですが、髪の色は黒々しており、若い時のものの様。
このとき、主人公の4歳の時がフラッシュバック。 病気で入院して帰ってきたとき、何故か母親が入れ替わったような 気がしたのを、何となく子供心に感じていたが誰にも相談できなかった 記憶がよみがえる。
そのダンボールの底には、『ユリゴコロ』と書かれた4冊のノートが あり、其の1を読み始めると、それは殺人記であった・・・。
これは、日記なのか、創作なのか、そして誰が書いたものなのか?
恐ろしい内容を読み進めている途中で、父親が帰宅したようで あわてて直すが先が気になって仕方が無い。
はっきり言って、読者も気になって仕方が無い・・・(@_@)
と言うような不思議な内容で始まります。
一気に読んでしまいました。
途中はちょっとおぞましいのですが、最後にどんでん返しがあり、 読み終えたあとは、何ともいえない異様なすっきり感と言うか 不思議な感覚でした。
子供の頃に誰もが一度は感じる不安感をワシ掴みにされ、謎の書籍 解明とそして家族愛。
すばらしい作品でした。 |
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Re: 本の紹介
林檎家 - 2011/04/15(Fri) 12:20 No.4487 | |
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どうも、です。
にゃるほどねぇ〜。 妙に、気になる部分が多くて、 え? どうして? どうなっちゃう?
次ぎの展開が気になってしょうがない訳ですね〜。 う〜む。
ダイさんの説明を見ただけで、 エンディング? が気になります。
ついでですから、教えて下さい。 (^ ^;) |
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Re: 本の紹介
ダイ - 2011/04/15(Fri) 14:42 No.4488 | |
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この書籍、現在売り出し中ですから、ネタばれになるので ダメ〜!!(^-^)
まあ、推理小説でも無いですが、伏線が多くて、私が予想した エンドは全く的外れ。
私が書いた部分は、始まりの数ページでしかありません。 その段階で、???だらけ。
ストーリーも途中になって、ようやくユリゴコロの作者が男性なのか 女性なのかが判明します。
殺人記ですが、猟奇的な殺人ではなく、精神的な安堵感を得る為に 殺害シーンを見るのが心のよりどころとなっているんです。
そう、タイトルは子供のときに聞き間違えた、『よりどころ』 なんです。 ストーリーとは直接結び付きませんが、不気味さが出てますよね。 上手いです。
『ユリゴコロ』手記は、全ページを読者が直接読むように展開して 行きますが、はっきり言ってありえそうでちょっと怖い内容です。 5名、手記では殺しますが、事故として扱われるので警察沙汰には なりません。
上手く読者と主人公をシンクロさせるように展開されており、 どんどん深みに入って行きます。実際にその立場で自分がノートを 読んでいる様に感じます。
こんな状態では、途中で読むのを止めれない・・・・(@_@)
読者が常に感じる、『ユリゴコロは創作だった!ちゃんちゃん!』 (いや、実際、そうであって欲しいと願うような内容なんです) と言う楽観も楽観的な弟を登場させる事で疑心暗鬼にさせています。
正直、ラスト近くになると、失踪した彼女の事が出てきて、 何となくラストが読めてしまうんですよね〜。 作中でゆういつの中だるみでした。
くだらない作品で終わってしまうのかな?と思わせるのですが、 これが伏線になってました。恐るべし(@_@)
読み終わってから考えれば、ストーリー中に幾度と無く ラストを思わせる内容になってるのですが、キャラクター設定が 絶妙で全くノーマークだったのがゴールインしてしまう、 そんな内容です。
なんともすばらしい内容というか、設定が上手いというか。 久しぶりにすばらしいと言う作品でした。 |
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Re: 本の紹介
林檎家 - 2011/04/15(Fri) 17:07 No.4489 | |
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なんだぁ〜、教えてくれないのね!(▼▼) まぁ、仕方ない、かぁ〜。
話しの展開、構成が斬新なのでしょうか、 読んでみよ〜、かな、と思いますけど…。
小説の中に小説(手記)が有るってのは、 夢の中で夢を見るみたいな、 それがデジャブっぽかったり??
ん、それとは、違うか!
まぁ、確かに、面白そう? 読んでる途中で、ラスト当てちゃったら、 その小説は、失敗作でしょうからねぇ。
予想が外れて、え!? って言う展開にならなきゃイケナイ訳ですね。 そういう意味で、キチンと出来た小説だと思います。
う〜む。 面白そうな本を教えてくれて、ありがとネ! (^-^) |
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